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2006年6月10日

村上ファンド・村上世彰 転落の航跡

どうしてあそこまで踏み外してしまったかがわかるような記事があった
「編集局デスク」というコラムのなかで妙に納得した記事があり、村上を仕事を通じてよく知っている人物のコメントで説得力を感じたのでご紹介しようと思った。村上は人をやり込めることは得意でも人の声に耳を傾けることはしないように見受けられるが、幸か不幸か、ハゲタカファンドに投資するいわゆる守銭奴の声を聞いてしまったのが彼の人生を狂わす転機になったようである。「類は友を呼ぶ」ではないがそんな連中のいうことに過剰に反応してしまい皮肉な結果になったものである。心が大きく変容して我を忘れるほどになり、転落していった様子が伺える。

悪の子弟関係で強固な連合と見えたが実は巧みにホリエモンを利用していただけで、日本テレビでホリエモンをたきつけてその気にさせ、株価がピークとなるや一人だけ抜けがけして売り抜け、「裏切り者!」とライブドア関係者を怒らせた。当然その裏の筋からの攻撃が具現化して身の危険を感じて仕事と私生活をシンガポールに移動せざるを得なくなったのは自然なことであろう。小菅にいるのが一番安全じゃないかと思う。

この一連の行動は彼の一途な性格が大きく影響したようで、遅かれ早かれこうなっていたのかもしれないなぁと記事を読んでいて感じた。逮捕直前の独演会で説明したことも大嘘だったこともわかり、すぐにばれるようなウソをつくことにもなんの感情も抱かないような人物だったのかと、ひとごとながら寂しさを感じた。社会的信用を失うことなどなんともおもわなくなっているんだろうか・・・悲しい気がする。

なにかの偶然だとおもうが、ちょうどこの記事を書いているときにNHKの電話調査の電話が入り多くの質問に答えたなかで「村上世彰の功罪について」というような設問があった。その選択枝が3つしかなく1.功しかなかった 2.罪しかなかった 3.功罪半々 というようにNHKもちゃんと理解してないんじゃないかと思う設問であった。この質問に限らず、質問を考えた担当者が本質を捕まえていない?ために答える側が困るとか、実態を表せないとかいろいろ弊害がある質問が多いなぁと感じた。
そんなことを思ったので、最後に電話をくれたこのアンケートを実施している(株)もしもしホットライン・沖縄の担当者に「もうちょっと、勉強して質問項目を考えてね」ということをちゃんとNHK に伝えて下さいと、無駄とは思いつつお願いしてみた。ちなみにこの結果は6月12日19:00ニュースセブンと翌日6月13日おはよう日本で放送されるとのこと。ホームページに載るかと聞いたがわからないとのことだった。

中日新聞2006.6.10朝刊より抜粋

曲がった野心家 
「彼は途中から曲がってしまった。言っていることと、やっていることが全く違ってきたんですよ」 「彼」とは、インサイダー取引の疑いで逮捕された村上ファンド前代表の村上世彰(よしあき)容疑者。仕事で彼と付き合いが長い、私の知人の言葉だ。逮捕当日の朝も電話があり「自分が容疑を認めたのは、ファンドの仲間を救いたいから」と話していたという。
 村上容疑者は七年前に通産省を飛び出し、ファンドを設立した。「日本の企業経営を変革する」が口癖で「そのころの彼は志も高く、真っすぐ歩いていた」と知人は振り返り、経営者が株主の存在を意識するようになったのは彼の功績だと評価する。
 その彼がいつ、なぜ曲がったのか。知人はこう答えた。
 「三年ほど前かな、米国の投資家にこてんぱんにやられたんですよ。『ファンドの役目は世直しなんかじゃない。
一円でも多くもうけて投資家に還元することだ』ってね。
いわゆるハゲタカファンドに投資している連中です。それで彼は『実績を上げて、いつか必ずあいつらにギャフンと言わせてやる』と、金もうけへ突っ走り始めた」
 「手段を選ばぬやり方で大もうけに成功し、もう歯止めはかからなくなった。口では『企業価値を高める』と言いながら、実際にやったのは『壊す』ことだったんです。志はどこにも残ってない」
 村上容疑者は、逮捕直前の記者会見で「金もうけは悪いことですか。ルールの中で金もうけして何がいけないんですか」と開き直った。ルールどころか、「法律を犯した」と自ら認めた人間が言うせりふではあるまい。
 企業は、もちろん経営者の所有物ではない。かといって株主だけのものでもない。そこで働く従業員と家族、さらには取引先や顧客、消費者のものでもある。多くの人に支えられ、社会と深く結びついて生きている組織なのだ。
 日本の企業風土に風穴を開けようとした野心家は、外国の投資家にあおられて我を失い、社会的存在としての企業の姿がまるで見えなくなったに違いない。その能弁が、ひどくむなしく響いた。

編集局長 加藤 幹敏


投稿者 hal : 2006年6月10日 11:08

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