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2010年1月30日

警察の主張に科学的合理性があるかな? (1) ~高知白バイ事件「国家賠償訴訟」

高知白バイ事件「国家賠償訴訟」。被告警察側から出された答弁書の一部が支援者さんのブログにアップされました。そこから引用し、順次考察してみます。
   ◆ 県警サイドの準備書面 --> こちら

裁判関連の文書ってなんでこうもダラダラと長いんでしょうか。読むのもメゲますが、まずは何が書いてあるかを読み取らないことには話が始まらないので、解剖してみます。それには細かくほぐすのがいいので、いくつかに分解して、それぞれについて考えてみます。
それぞれの節の特徴は前半で原告が主張している内容をとりあげて、後半で「荒唐無稽だ、あり得ないっ!」とゆって切り捨てる手法を使っています。では順番に見ていきます。

(2)「(3)具体的な偽装行為」に対する反論について

① 写真加工に対する言い訳

原告は、本件事故現場の路面に印象されたブレーキ痕について、①被告K、同Mは、実況見分後、ネガフィルムを現像し撮影した画像を印画紙に焼き付けた後、それらの写真を、画像スキャナ一等を用いてコンピューターに取り込み、写真加エソフトを用いてブレーキ痕を描き加えるなどのデジタル加工を行った」(原告訴状9頁26行目以下30行目まで)旨主張する。

しかしながら、前記第2・2・(3)・①に述べたとおり、実況見分調書乙第1号証)の番号8の写真には、衝突後停止した本件バスの右前輪の横、白バイの後部の路面に真新しい擦過痕が認められるとともに、同バス右前輪の後方の路面に痕跡が認められるのであり、これが同バスのスリップ痕であることは、白バイを撤去した後に衝突地点付近を撮影した上記実況見分調書の番号11、12の写真およびバスを撤去した後に衝突地点付近を撮影した番号13の写真において、上記番号8の写真で認められた同パスの右前輪後方の痕跡がスリップ痕であることが鮮明に撮影されていることからも明らかである。
  従って被告には、そもそも写真加エソフトを用いてブレーキ痕を書き加えるなどの必要性自体が全くありえなかったのであり、原告の主張には何らの根拠もないばかりか、現場の状況をまったく無視した荒唐無稽な推論であるといわざるを得ず、失当たるの誹りを免れないものというべきである。

警察が提出した写真に画像が写っているから、だから「真実・事実」はその写真の通りだという主張を繰り返しています。笑える話です。だいたいが、印画紙に焼かれた画像が真実であるという論法はこの世ではまったく通用しません。
UFOらしき写真があるからとゆって、それだけでそのUFOが存在していたということにならないということと同じであって、きょうび子供でも騙せないようなお粗末きわまりない話です。
もし事実があったなら、それを真っ先に片岡さんに見せるはずです。確かにUFOがいたというならあらゆる方法を使って検証しようとするでしょう。ようするに、その検証しようとする行動に疑念がないかをちゃんとみているということです。それをみて作り話かどうかを見極めています。

警察がどうしても写真を根拠に主張したいのであれば、手が加わってないオリジナルのネガフィルムを最低限、提出することです。すべてのネガを提出して、その後で主張することがあれば主張すればいいですから。
ところが、警察、検察、裁判所共々、まるで結託したごとく提出を拒み続けてきました。今日に至るまでネガフィルムは一片たりとて開示されていません。

いったい、どういうことでしょうか?
まったく理解不能です。

ネガフィルムといえば最高裁の判例にあります。
銀塩写真において、ネガフィルムが一緒に提出されれば証拠能力がでてくる、とあります。そうかとゆってネガがそのままダイレクトに証拠能力を担保するわけではありません。過去の事例でしたが、警察が提出したネガフィルムが実は作られたネガであった事件がありました。ようはネガだからとゆって鵜呑みは禁物ということです。提出されたネガが唯一無二のオリジナルのものかどうかを専門家が検証しないことには、証拠能力云々の議論にもならないということです。

前置きが長くなりましたが、本題です。
読み解くにあたってポイントがあります。それは述語をみていればいいということです。で、この節では2つの文があり、述語はこうなってます。
  1.・・・路面に痕跡が認められるのであり、・・・スリップ痕であることが鮮明に撮影されていることからも明らかである。
  2.・・・ブレーキ痕を書き加えるなどの必要性自体が全くありえなかった、・・・現場の状況をまったく無視した荒唐無稽な推論であるといわざるを得ず、失当たるの誹りを免れないものというべきである。

1.について、
これも不思議な話です。
これまでのどの裁判でも、どこでも、誰もですが、路面にあったとされる痕跡が確かにバスが付けたスリップ痕であるという証明を全くしていません。
当日の現場検証では警察はスリップのスの字も言い出さず、おまけに片岡さんに窓から顔を出すなと指示し、路面を見せないように地面に降ろさせず、警察車両の中から形だけチョコっと立ち合わせただけでした。

警察が本格的に現場検証している時間帯は、片岡さんとバスの後ろに付いていた校長先生は現場から隔離されました。生徒もまた現場から離され、外(現場)を見るなと窓を閉められました。なんでこんなことをする必要があったでしょうか。

片岡さんに現場の路面を見せて、これがバスが付けたスリップ痕だと認めさせるというもっとも基本的な調べをさせませんでした。不可解きわまりないことでした。
検察官だって、裁判官でも現場検証することができました。事故後まもなくであればですが、すでに時遅しでした。スリップ痕の話が持ち出されたのは8ヶ月もたったあと、検察においてでした。いくらなんでも8ヶ月も経っていれば本物のスリップ痕でも消えかかる時期です。それを計算したかのような検察への呼び出しでした。証拠を確かめられない時期までスリップ痕の話を伏せたままにしたと理解されても仕方がない実態がありました。
それに歩調を合わせたかのように地元マスコミも保有している現場の決定的写真、映像を地裁判決まで伏せておきました。スリップ痕が写っている写真を持っていたのに、なぜ翌日に新聞に載せなかったのでしょうか。一年半も大事に温存してきたことの説明を、地元マスコミたちは出来ますか。

翌日にスリップ痕の写真や映像が一枚でも出ればそれこそ大騒ぎになったはずです。関係者が大挙して押しかけ、虱潰しに調べ、専門的に検証したはずです。天候もよく、現場は完全に保全され、なんの困難もありませんでしたから、その痕跡の実態がなんであったかがすぐに明らかになったはずです。大変に悔やまれます。
   ■ 写真も映像もあったじゃないか!なんで報道しなかったのか --> こちら

事故翌日はスリップ痕のスの字もでてない時分でしたから、誰もその意識はなかったです。教育長らすくなくとも5人が現場を丹念に見ています。そこには擦過痕、スリップ痕の跡を誰も見つけることはできませんでした。
翌日にすっかり消える擦過痕やスリップ痕がありますか。
バカバッカしい話です。
   ■ 一夜で消えたブレーキ痕 仁淀川町議会だより --> こちら

2.について、
「・・・現場の状況をまったく無視した」とゆってますが、無視もなにも、片岡さんはなにも見せられてもないですし、スリップ痕のスの字も聞かされてないのですから。
これを警察が主張したいというなら、まず片岡さんに現場のスリップ痕を確認させた事実があって、それではじめて主張できる土俵に両者が上がれるということです。やることをやらずに、場外でいくらゆっても世間は取り合ってくれません。

繰り返しになりますが、警察はバス関係者全員を現場から隔離しましたね。
片岡さんを意味もなく逮捕してそのまま土佐署へ連行しました。そして意味もなくまた一時間後に現場に舞い戻るのですが、その一時間になにが行われていたのか大きな疑念があります。
また、バスの真後ろについて車を運転していた校長先生も土佐署で事情聴取、生徒らは外を見るなと避難したレストランの窓を閉じましね。このように関係者全員を現場から追い遣っておいて、これでどうやって現場を確認しろっていうのでしょうか。「・・・現場の状況をまったく無視」もクソもありません。

警察は自分たちだけでいったい何をやっていたのでしょうか。
これらについて、ちゃんと説明する義務があります。

国民の目は節穴じゃありませんよ。

投稿者 hal : 2010年1月30日 08:24

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