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2010年3月30日

名張毒ぶどう酒事件 ~49年 最高裁決定が待たれる

気に掛けている事件です。

7回目の再審請求で「ニッカリンT」ではないという科学的な新証拠が提出されたのに、
それにもかかわらず門前払いした名古屋高裁。
そもそも、科学的論理思考を裁判官たちに求める方がどうかしている。
そう思わないといまの裁判の現場を説明できないです。
嘆かわしい限りですが、これが現実です。


他方、高知白バイ事件では、再審請求の準備中です。
再審請求といえば、「徳島ラジオ商殺し事件」とこの「名張毒ぶどう酒事件」を思い起こします。
脳裏に浮かぶのは2つ。「検察の証拠隠し」と「裁判官が科学的、論理的思考ができない」です。

警察や刑事司法にかかわる人たちが学校でどんな勉強をしてきたか知りません。
が、世の中には常識というものがあります。
一定の社会経験があって、日常の生活をしていれば誰もが身につく知識や価値観があります。
どうやら検察や裁判官らにそれらを求めることは無理だと言わざるをえないようです。

少なくとも彼らだって義務教育で理科や算数ぐらい習ったはずです。
ひょっとしたら物理の時間も居眠りせずに先生の話を聞いていたものもいるかもしれません。
ところが、裁判の現場になるとワケワカメのことを平然とのたまう検察官と裁判官。
まったくもって呆れます。

そんな彼らですが、どんな科学的な新証拠を突きつけようとも「猫に小判」「カエルの面にションベン」。
お話になりませんが、どうしようもないと嘆いてばかりでは埒があかないので、
これを打破すべく考えてみます。
その一つが、裁判官に証拠認定をさせないというものです。
科学的に考えることがそもそも無理ならば、彼らに認定させることは気の毒であり、合理的ではない、という考え方です。

特に再審請求の場合は重要です。
裁判官に証拠を判断させないという仕組みを新たに作ります。(何度も何度も同じことをゆって恐縮です。
その道の専門家、弁護士などで構成する第三者機関が裁判官に代わって証拠を調べ、結論を出します。
それを元に、裁判が自動的に開始されるという仕掛けです。
ここに裁判所や検察の恣意的な力は一切入ってこさせないようにします。証拠があれば自動的に再審が開始されます。
ここで最大の肝は、この機関には捜査権を付与することです。
もちろん、警察署にも、検察庁舎にも踏み込んで捜査ができる権限です。拒否させない権限を与えます。

■ 裁判官に「証拠の認定」をさせない ~再審を根底から変える --> こちら

特別抗告している最高裁、どんな決定を出してくるか に注目です。
・・・ 名張毒ぶどう酒事件 発生から49年・・・
中日新聞2010.03.29

毒ぶどう酒事件

再審へ「ヤマ場の春」

発生から49年 死刑囚が手記

支援者は現地調査

 三重県名張市葛尾で一九六一(昭和三十六)年に女性五人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」は二十八日、発生から四十九年を迎えた。足利事件などであらためて冤罪が注目される中、裁判のやり直し(再審)を求める奥西勝死刑囚(八四)の支援者らが同日開いた「現地調査」には、過去最多の二十四都道府県から約百四十人が集まった。
 「現地調査」は、奥西死刑囚の冤罪を訴える市民団体が八四年から続けている。確定判決の矛盾点を確かめようと、事件現場の公民館跡やぶどう酒が運ばれた経路を見て回った。
 再審開始をめぐる最高裁決定は、裁判官五人のうち二人が退官する六月までに出るとの見方もある。
 弁護団長の鈴木泉弁護士は足利事件を引き合いに「奥西さんの死刑を維持してきた裁判官はどう思うのか。最高裁は今こそ自白偏重からの決別を宣言すべきだ」と再審を訴えた。
奥西死刑囚は「この春が後にも先にもないヤマ場。長い苦しみ、残念さでいっぱいです」との手記を現地調査の参加者に寄せた。
 弁護団によると、使われた毒物が奥西死刑囚の持っていた「ニッカリンT」でない可能性を示した新証拠など弁護団の主張に対し、検察側が反論として二月十九日に答弁補充書を提出した。弁護団はこれに対するさらに反論として、一月二十九日に出した申立補充書の補充書を四月中に出す方針を最高裁に伝えている。
 
名張毒ぶどう酒事件

 三重県名張市葛尾で1961年3月28日夜、生活改善グループの宴会でぶどう酒を飲んだ5人が死亡、12人が中毒症状に。奥西死刑囚は「妻、愛人との三角関係を清算しようと農薬を入れた」と自白し逮捕されたが、公判で否認。一審津地裁は64年に無罪、二審名古屋高裁が69年に逆転死刑判決を出し、72年に最高裁で確定。同高裁刑事1部は2005年に再審開始を決定したが、異議審で同高裁刑事2部が06年に取り消し。奥西死刑囚はこれを不服として最高裁に特別抗告している。

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投稿者 hal : 2010年3月30日 00:18

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